お題「これまで生きてきて「死ぬかと思った」瞬間はありますか?身体的なものでも精神的なものでも」
就職活動中、最終面接の会場へと向かっているときのこと。
その日は雨。緊張も相まって気分はブルー。
頭の中で自己紹介や志望動機を唱えながら歩いて向かっていた。
家を出てから最初の信号で信号待ち。
青に変わり、周囲を確認して横断歩道を渡る。
2、3歩歩いたところで右側から何かが迫ってくる。
足元に黒い影が見えた時にはもう遅かった。
強い衝撃で飛ばされた感覚。景色が真っ白になり
気が付くと地面に横たわっていて、状況がつかめない。
横断歩道の真ん中でゆっくりと上体を起こす。
(異世界にでも転生したのか…?)不思議な感覚だった。
話によると数メートル飛んでたらしい。
頭を打ったみたいで、腫れていて痛い。
足は擦り傷で真っ黒。メガネはどこかに飛び、縛っていた髪も崩れ。
朝の大混雑している交差点で何だか惨めで恥ずかしかった。
幸い打撲と擦り傷程度の怪我で生活に支障はなく。
その後面接も無事に受けさせてもらえた。
その時駆けつけてくれた通行人の方がとても親切で
警察や救急への状況説明や面接を受ける企業への連絡までしてくれた。
みなさん私のメンタル面を心配してくださってとても優しくて
張りつめていた気持ちが切れて涙が出た。
特に救急隊員の方と救急科の先生の温かく明るい励ましに救われた。
あの時助けてくれた人たちへの感謝は一生忘れない。
次は自分がこの感謝を誰かに繋いでいきたいと思う。
いやしかし、生きててよかった~